「レッスンと世界観」 No.314
欠点の指摘をして、そこを直してあげると、レッスンは一見うまく成り立ち、満足を与えることができます。でも本当の実力はつきません。
すぐに実感でき、実践的なレッスンを求める人に、レッスンはそうではないことを伝えなくてはならない、そのことで、すでに最良のレッスンでなくしているのです。
私は、「そこを直せ」「直さないとだめ」と言ったことはありません。いつも、その背景と世界観を器として、示そうと試みています。教えたり、与えるのでなく、示すのです。そこで自ら選んだり、選べるようになるために、そして、次に創れるようになるためにトレーニングをするのです。
すぐに実感できないこと、すぐに実践できないこと、それが唯一、トレーニングで感覚を磨き、実感できてくると真に実践的な力となりゆく可能性のあるレッスンだと思うのです。☆
« 「イメージで変える発声法~レッスンでの誤解を正す」 | トップページ | Vol.55 »
「5.プロフェッショナルの伝言」カテゴリの記事
- 「情報と表現」 No.404(2025.04.01)
- 「問うて考えておく」 No.403(2025.03.01)
- 「表現のエネルギー」No.402(2025.02.01)
- 「身体の力」 No.401(2025.01.01)
- 「学ぶということ」 No.400(2024.12.01)