第41号 「場づくり」
○プロの育つ場にする
私がここまでやれてきたのは、若い頃からプロの人に重宝されてきたからです。
ですから、一般の人にもプロをそのように使えるところまで、なりなさいと、こちらのレベルは下げず、食いついていく課題を与えるようにしました。
次に、それを使えなければ、使えるまでは他から学ぶのもよいと思って、組織にしたのです。
日本では、やらない人の口ほどこわいものはない。どこの先生方もやさしく、生徒やスタッフも無難に取り巻きにしてしまいます。トレーナーも生徒に言いたいことも言えない。言うとやめてしまうからでしょう。
アーティックなことに殉じるなら、他の人からよい人と思われることなどあきらめましょう。実績と結果だけで問わなくてはいけません。そんな覚悟のある人はほとんどいないのです。その結果が、今の日本人の声の力なのです。
〇孤立、孤独のすすめ
才能の世界の下では、どこでもできない人のねたみ、そねみ、そしりでネットワークされています。そういう人との関わりを絶つのは、難しいものです。表現できないために表出やコミュニケーションが生きがいになってくるからです。
創造には、膨大な労力がかかります。他人と関わってグダグダいっている時間などありません。
暇だから、他人のあら探しのなどで自己充足しようとなります。そうして、どこのスクールも組織も悪しきサラリーマン化、官僚化してしまうのです。志の違いには、本人が気づくまで待つしかありません。
人前でやろうとすると、仲良くすることに専念します。いうことを聞いてくれる、頭数としての客を欲しいからです。そうして、純粋な情熱が曲がっていくのをみるのは、悲しいことです。
人に寄っていく人は、そうしている限り、何もできないのです。どこでも人が集まるところに、必ず見られる光景です。
本気でやれば、中途半端な仲間も客も吹っ飛んでしまうから、孤独にならざるを得ません。そこを乗り越えるためには、それ以上の実力が必要です。自ら常にいろいろと学び続けることです。
どこでも、そこにいることが目的になってしまってはよくないと思います。
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