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第51号 「成果の実証」

 

○方法論に陥らない

 

 

 

 トレーナーのレッスンやレクチャー、本などからの影響は、間接的なものとして、参考にするのはよいのですが、必要以上に大きな影響を受けている人がいます。熱心であればあるほど抜けられなくなるものです。

 

 誰でも自分が尽力したもののおかげで成果を得たと思いたいものです。それが下積みになっていても、すぐに成果を認められなかったものについては(そのトレーナーやその方法か)間違いと思いたいものです。

 

 結論からいうと、どちらも本人の実感と思い込みだけで、何ら客観的な実証はされていないのです。トレーナーには、大した経験も経ず自分の方法を絶対視している人が多くて危なっかしいといえなくもありません。

 

 

 

〇変幻自在のマニュアル

 

 

 

 研究所には、私と研究所のトレーナーのマニュアルがライブラリーとして、また、本やブログなどでの記録があります。

 

 ここでも二人以上のトレーナーにつくのでマニュアルや、方法論としては混在するわけです。初心者にとっては、わかりづらい状況です。

 

 「正しいのはどれかを教えてくれ」といわれることもあります。そこを、ことばで問わずにねばって欲しいのです。

 

 一つの方法でもいくつの方法でも同じです。誰かの方法というよりも、あなたのことを重視すれば、やり方はおのずと多様になってくるからです。一人ひとり違うのです。

 

 ここのレッスンのメニュや進行は、相手によってすべて違います。相手やその状態、状況が変わると、やり方も変わります。全てが正しいのでなく、今までの経験上もっともよかれとトレーナーが思い込んでやっていることです。必ずもっとよい方法もあり、もっとふさわしいトレーナーもいると、考えています。だからいつも私は組織的運営をしつつ判断しているのです。最終的には日本人の口伝を欧米人のようにプログラム化することを目指しています。

 

 

 

○トレーナーの個々の才能を生かす

 

 

 

 トレーナー二人の方法が違った場合(ほとんどは違いますが)、私が間に入って、トレーナーにどちらかの方法に合わせてくれとはいいません。私は、トレーナー一人だけに任せられるというレベルで、トレーナーを選別していますから、本人の強い要望がない場合を除いて、行いません。トレーナーのこれまでの経験や手腕を否定して得られるものはないからです。

 

 私のいうように教えてくださいともいいません。それもトレーナーを否定することになります。私自身も自分の本の通り教えたことはありません。本とレッスンとは違うのです。

 

 二人のトレーナーの方向や判断が逆にみえるときは、そこにどう表われていくのかをみます。

 

 トレーナーとミーティングをして調整すると、多くは優先順位の違いです。ときに、目的についての解釈が異なることもあります。

 

 本人の欠点はわかりやすいのですが、すぐには直しません。その人の長所についても、すぐに決めつけないようにはしています。

 

 大体はどちらかのトレーナーの方法がやりやすいと本人は思うものです。それも比べてはじめてわかることがたくさんあるのです。こうして気づきが多くなることが一番大切なことなのです。

 

 

 

 

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