「頭と心と身体」 No.332
今は、メンタルのフィジカルに及ぼす影響で声をコントロールしたり、うまく取り出そうとしているのが多数となりつつあります。しかし、それは処理です。それではカラオケのチャンピオンも超せません。
頭で考え、頭で信じることで動くようになったのを、心と同一視してしまっているようにも思えます。あるいは、心、感情を入れたら全てが通じるという物語で、過剰な演技での表現に慣らされてしまっているのかもしれません。
アスリートのようにフィジカル本位で考えることが大切です。したいこと、好きは、頭で考えるのでしょうが、できることは、体で身につけたことです。そして、できること、身についたことしか本当は通じないし、役に立たないものです。
研究所は、世界への窓ですから、そこにあなたの心の窓を合わせて開けてもらえば、どこへでも行ける―というのが理想です。心の扉ともいえるのですが、メンタルをフィジカルで扱っていくのが、ヴォイトレの正攻法と思っています。
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