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第65号 「学びの材料」

○どうしたいのかを決める

 

 「みんなは」「まわりは」「トレーナーは」ということに関して、大半のことは、受け入れておくだけでよいのです。それよりも、「私はー」が肝心です。それを導き出さなくてはなりません。アプローチとして、他の人や他の作品から好ましいものを選んでみましょう。次に、自らの心の中に深く入っているものをとり出すことが好ましいでしょう。

 「私はー」は、自分のものを取り出して、披露して、表現をする、その結果を問い、その責任を自分が負うということなのです。

 

○トレーナーの答え

 

 トレーナーに、「どうすればよいですか」と聞くのはよいでしょう。でもその答えは、一つの意見としてとどめておきましょう。日本人は、自分の思うことの言語化に慣れていません。トレーナーもあまりことばで適確に言えないことが多いのです。自分の活動に実績のある人ほどイメージで受けとめ、実現できたからです。それが、トレーナーとして向いていることに反することもあるのです。

 

○言語化とマニュアル

 

 トレーニングにおいては、プログラムの可視化と言語化はけっこう大切なことです。私はマニュアル不要で、感覚だけと言っています。それは確かですが、そのためにマニュアルがいるのです。ことばを使わないために、ことばがいる、ことばに振り回されないために、ことばがいるのです。マニュアルも同じ、それを捨てるためにいるのです。頭を使って考えることも同じ、考えないために考えるのです。

 

○受容力

 

 自分の判断は大切ですが、トレーニングでは、まずはアドバイスを受け入れることです。そして実行することです。自らが考えるのは、後にしないと、一人よがりになって、伸びなくなります。あらゆるものは、学びの材料です。何でも人が興味を持つものは、見たりやったりしてみましょう。好奇心こそ、向上心の元です。

 

○私の学び方

 

 私はヴォイトレを第一線で行なってきました。そこでは業界内のマニュアルよりも、他の業界のマニュアルを学んで得たことの方が大きかったです。音声は、日本は世界にまだまだ誇れませんが、他の分野においては、日本には世界の第一線級、巨匠や神様といわれるような人もたくさんいます。

 安易に外国人に学ぶというのはよくはありません。

 

○トレーナーのアドバイス

 

 トレーナーにつくのが、よいというのでなく、そこから最大限、吸収して、役立ててください。トレーナーを変えるのも他のトレーナーに学びにいくのも悪いことではありません。自らの軸があれば、そこでの遠慮は不要です。

 あなたのためを思うトレーナーなら、あなたの将来のためになる行動を評価するでしょう。現実には、トレーナーにはやめさせたがらない人もいるし、本人の判断を教育熱から引き止める人もいるでしょう。それも一つのアドバイスです。

 

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