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Vol.89

○正当化

 「自分は正しく生きている」、「まわりに嫌がらせもしていないし、迷惑もかけていない」と、多くの人が思っています。きっとあなたも、その一人でしょう。本当にいじわるな人は、こういうものは、読みません。

ということで、ときに他山の石、人の振り見て我が振り直せ、自分もそのようにどこかで思われている可能性を知りましょう。恨みは、本人の知らないところで買うのです。それはあなたが嫌われているとか、いじわるしているというのではありません。

誰もが自分は正しく生きていると思えるように生きたいし、自分の行動もそう考えるようにしているものです。しかし、人と会って、関わって生きていくということは、必ずいろんな関係と思惑と問題を生じていくものです。

 

○相手の事情

 悪人にも五分の魂とは申しません。でもあなたが極悪人と思う人にも、その人の理というのがあると認めるということです。

これはとても難しいことです。どの国の大統領もできません。でも、彼らのようには権益が絡まないなら、私たちはもう少し、自分に正直にいられるのではないでしょうか。

 その人が、会社でやめずにいたら、その人に友だちや家族がいたら、妻子がいたら、そこではその人はその役割を充分に遂げてきたし、やっていると認めましょう。

まわりにすべて嫌われているとしても、なぜ生きていけるのかを考えたらよいのです。案外と、大きな信頼・信用をもっていることが多いのです。そうでなければ、生きることにも困っているはずです。

 

○よい面だけをみる

 私は、相談を受けると、まわりの人がどう言っていても、そのよい面だけをみるように言います。

 だいたい上司とか社長とか、嫌われている人は影響力があるからです。ところが大半の人は、耳に入っただけの情報とレッテルで断罪します。

 「自分勝手」、「いやしい」、「ずるい」、そう言ってしまえる人たちを、うらやましいとは思いません。そのことによって、切っているのは相手ではなく、自分だからです。多くの場合、文句を言う人は切り捨てなくてはいけないほど影響を受けているのに、先方にとって、その人はどうでもよいということが多いのです。

 その言葉で関係を悪化させているのは本人なのです。多感な高校生で教師、両親への反抗というのなら、ガキらしくてよいのです。そうして学ぶのです。でも、社会人だとしたら、そこで学ばないと、先はないのです。

 

○ステレオタイプを脱する

 まわりがそういう人ばかりだとレッテル貼りにたけていきます。レッテルを受けて、その通りのステレオタイプと人をみてしまいます。それで損するのは、自分です。

 私も、世の中に出た頃、目上の人たちが皆、そういうふうにみえて、とても嫌でした。しかし何年かたつと、自分もそうなっていくのです。その村社会での掟から、いかに自分を解き放つかが、本当の自分を生きていく最大の分岐点だと思います。そこまでの自分はあるのか、それは何なのかという問いが始まります。

 人間は決して、白黒2つではない。自分を誤解されたくなければ、まず、人にレッテル貼りしてみるのをやめることです。自分はレッテルを貼られてもよい。人に対してそのようなことをしなければ、あなたのまわりはそのような人が集まり、人生は幸せになっていきます。人のよいところから学べる人は、成功していくのです。

 大半の人は、人の悪いところばかり見て、自分の人生をも、退行させているのです。

 

〇他人に幸せの声をかけよう

 あなたが相手に心地よい声をかけると、相手は癒されます。あなたの幸せは、あなただけの満足では実現できません。あなたが満ち足りても、まわりがみんな暗く心配な顔をしていたら、浮ばれません。あなたがいくらがんばっても、それでは、ザルに水を注いでいるだけです。

 まわりが皆、暗い声をしているときに明るい声をかけられるのは、天使です。それは天使の声です。

そして声は、気分を伝達します。

芸人というのは滅私奉公、自分の恥をさらして人の楽しみに貢献します。アーティストもそうです。作品をつくり、人の世にたまったストレスや怒りを鎮め、もっと大切なものに気づかせてくれます。すぐれた仕事も同じです。自分の何かを使って、他人のために尽くします。

 だからといって、それが他人の幸せ、自分の不幸になるわけではありません。もしそうなら、それはあなたの力がまだ足らないか、使い方が充分でないからです。他人の幸せで、自分はもっと幸せになるまでがんばりましょう。それに、本当の実力がいるのです。

 

○歌のまえに声

 

「歌で世界に愛を伝えたい」などという人もときおり、いらっしゃいます。そのまえに、「声でまわりの人を勇気づけたら」と、答えます。

誰も、有名欲にかられた人の歌など聞きたくありません。誰もが自分でカラオケに歌いに行く時代なのです。

 歌や声を学ぶなら、それは声のもつ、もっと大きな力を使えるようになるために与えられたモラトリアムにすぎないのです。

今のあなたの声で、も充分に多くの人を助け、世の中を明るくすることができるのです。それを、忘れないでください。

 

 

〇成功している人を認める

 

 

 日本人は、皆、平等と思っている分にはよいのですが、それゆえ、少しお金をもっている人、仕事に恵まれている人、もてたり、受けのよい人のよいところを認めたがりません。悪口を言い、足をひっぱろうとします。おとしめることで、相対的優越感をもとうとします。そねみ、ねたみ、しっと、この3つは、あなた自身が幸せになるのを妨げる悪魔の心です。

 

 そうしている限り、その相手は、さらにうまくいき、あなたはもっと悪くなります。そのことに早く気づき、人生を逆転させてください。その人のよいところを学び、悪いところがあれば、無視すればよいのです。

 

 学んでよくなっていく人は、他人のよいところに学びます。学んでよくならない人は、他人の悪いところにこだわります。人にはよいところも悪いところもあるのです。それをどう生かすかはあなた次第です。学ぶためには、他人からどう学べるかということなのです。

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