「考証する」 No.357
アートにおいては、先達の一流の作品や技術に比較していくことが学ぶのに有効な手段です。同じことをくり返すだけで終わらないために、先人のさらに先に行くために、これまでの作品を知ること、つまり、歴史研究は、必修となります。
いろいろと知っているうちに好きなアーティストや作品が出てくることもあるでしょう。自分の創作したものが先人のとほとんど同じということもありえないことではないのです。全て自分のやりたいことが実現されていたら、あなたの創作の意味や意欲がなくなるかもしれません。そうして、いろんな理由で納得して、リタイアしたり転向したりした人も少なくありません。
そこを超せないというなら、それはそれでやりようを考えていけばよいのです。過去を継承し、次代につなぐという役割もあります。問われるものは、才能ではないのです。才能で問われると、一流の才能にあふれる分野からは、退出を余儀なくされるのが普通だからです。
戦略を立て、手段も問わなくてはなりません。あなたの可能性があるのが、今の分野とは限らないからです。
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