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Vol.103

〇悪いパターンに陥らない

 

 声のトレーニングをしている人をみていると、3つのパターンがあります。1.やらない人 2.やっても続かない人 3.続けられる人

 

 続けている人のなかにも、3つあります。

  1.続けているうちに、いい加減になる

  2.続けていることで、変わらない

  3.続けているうちに、よくなる

 同じように続けても心のもちよう、目的意識によって、効果は違います。

 よくなる人でも、困難に出会うときに、1.やめる 2.変わらない 3.ペースダウンさせる と、いろいろあります。

 続けているうちに、パターン化していくのです。

 それを私は、循環といっています。

 

○成功回路と失敗回路

 

 循環にも、よい循環と悪い循環があります。

悪循環を断ち切ることが大切です。その回路を修正して、より循環にしていけばよいのです。

 

○自分の問題は自分で解く

 

 声をよくするのに、他の人に依存し切っている人がいます。早くよくしたいと思ったら、自分自身で、できるだけのことをやり始めていくことです。

 常にポジティブに、気持ちを新たにしていないと、くせのついた声に陥ります。

 内向的で、自分の部屋にずっといるのが居心地のよい人などは要注意です。引きこもりも、そうなると、そこから脱するのは大変になるからです。

そうなる前に声を出しましょう。他の人に自分から声を使いましょう。

 

〇声を使う機会を増やす

 

 「でも、声を使う必要ってないし」「話すことって、あまりないのよね」、それでも構いません。笑っても泣いても人生一度きり、たくさんの声を使いましょう。

 

 声は死ぬまで使います。そして、骨拾いで、のど仏を最後に納めます。そこには、仏さんがいるからです。生きている間、使い尽くすのが供養というものです。

私は、それをのど仏の詩として作ったことがあります。

(ただし、こののど仏とは、第二頸骨です。)

 

「最期のうた」

 

ぼくの のど仏を 誰かが

ハシで はさんで みる日が

いつか 必ず くる だろう

そのとき ぼくの のど仏は

さいごの 音 を

発して くずれ る だろう

それは、きっと、何の

輝きも 深み もない

音だ ろう

(それを ぼく だけ は

やはり 聞くこと が

できない のだ)

30年先か3日先か、いつか、きっとのうた)     

1998.1月号】

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