Vol.104
〇感動の声をあげよう
感動することも、感動癖をつければ増やせます。私の周りには何ごとにもすごく感動する人がいます。ある意味で既成概念なく、ものを見ることができる人です。
一方で、何ごとも、ものごとをよく知っている人もいます。何か話すと、それを正したり、詳しく教えてくれます。すると、解決してスッキリします。
しかし、私は前者に会って話して、びっくりするのをみる方が楽しいです。優越感に浸りたいためではありません。本当にものを感じて味わう力があると思うのです。
そういえば、あの“芸術は爆発だ”の岡本太郎さんは、はじめて縄文式土器をみて、感動のあまり、おいおい泣いたといいます。そこが常人と違うのです。
〇気づいたこと、感じたことを人に伝えよう
自分一人で感動するのもよいのですが、よいものを見たら、それを誰かと共有したいと思うものです。よいものほど、誰かと一緒に見聞きしたいと思いませんか。伝えたい、話したい。そして、その感動をシェアしたいと。
人間の言葉がこんなに進歩したのは、伝えたい相手にも自分と同じことを分け与えたいという思いからだと思うのです。これは、言葉であっても、まだ文字ではないのです。
人の言葉は世界にたくさんありますが、文字のある言葉は少ないです。でも、音声は必ずあるのです、声は、共感するためにあったのです。
〇バカになって話そう
感動したことがあれば、相手に何と思われようと、話しましょう。
「またバカみたいなこと」って思われてもかまいません。話すのは、聞くだけより幸せです。
聞いてくれる人には感謝しましょう。話もうまくなるし、声もよくなります。声にすることによって、脳にその内容が刻み込まれ、忘れにくくなります。
忘れてしまっても誰かに話しているんだから、その人に聞けばよいのです。誰に話したか忘れたら困りますが、忘れるくらいのものは、忘れてよい、新しいものと出会ったらよい、必要なら覚え直したらよいと思うことです。
人にしゃべると覚えます。あのとき、何をしたというより、あの人に何をしゃべったという方が、思い出しやすいのです。思い出せなければ、その人に聞くこと、それは何とうまい方法でしょう。
○映画は最高の教材
映画は、声に関心をもち、声を磨く人には、最高の教材です。すばらしい声と声の使い方とシチュエーションと、あらゆる感動の宝庫です。
もちろん、TVやラジオもすぐれた番組ならよいでしょう。聞いたあと、声を出してまねてみましょう。
もし、あなたのまわりに聞いてくれる人がいるなら、何でも読んであげましょう。
〇声で唱えると実現する
口グセに気をつけましょう。口に出していると、その通りに実践していくからです。以前から、この分野は、自己暗示、成功哲学などといわれ、理論づけもされてきました。大脳生理学などの発展により、言葉の力、声の力も確かなものと認められてきました。
自分自身に語りかけてみましょう。
脳は、それが現実に起きたことか、起きていないことかを判断しません。もちろん頭では、区分けしているのですが、潜在意識のなかでは、夢も現実も、バーチャルリアリティもリアルも、それが心や体に起こす反応からは違いはないのです。
条件反射では、梅干しを思い浮かべると、つばが出ますね。映画や小説を読んで感情移入できるのも、そのためです。憧れの人に会えなくとも、ブロマイドをみていると幸せになれるのも似ています。アニメの主人公に感情移入するのも同じ。小説やまんが、ゲームも人格形成に大きく関わっているのです。
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