「表現活動への歩み」 No.370
絵を見てばかりいる人は、画家にならないでしょう。絵を見るよりも絵を描くのが好きな人に可能性があります。しかし、ただ、好きなだけではなく実際に描いている人の中から、画家になる人がでるのです。
歌手も作家も皆、そういうことです。
歌が聞くのが大好きと歌うのが大好きというのは違います。歌っているうちに、何かを感じて、他の人の歌を聞くようになり、それが自分の歌の勉強になっていきます。
そのときに何を聞くのか、が重要です。つまり自分の表現したいものに対して、自分の足らないものを直感的に見極め、それを与えてくれるものを選べることが問われるのです。
歌や声の表現の場合、それは自分の体に与えられた楽器で叶えるという自分の素質の延長上にあることが望ましいです。強い関心を、常に現在の自分とその周辺に持つのは、そのためです。しかし、それは自分の世界を狭くしがちなので、次の時代を広い世界で呼吸することに努めなくてはならないのです。
研究所は、その両方を用意しています。
目一杯、活用ください。
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