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閑話休題 Vol.69「庭園」(3)

<様式>

世界の庭園様式は「建築(整形)式」と、日本庭園を含む「自然風景式」(浄土式庭園、寝殿造系庭園、書院造系庭園)。

西洋庭園は砂漠のオアシス「泉」。平面幾何学式庭園で館を中央に力強い軸線を引き左右対称、花壇や木々は規則正しく、噴水は水の流れを制御。古代エジプトの造園は、神殿への並木道。

日本庭園は、「滝と流れ」。水の流れに沿って全体が有機的に結合された一つの視野を一つの風景としてまとめる。「方寸に宇宙」。「大自然の山水」「自然材料・地場材料」

築山や平庭の中心に三尊石(阿弥陀如来 右・観音菩薩、左・勢至菩薩)

歌から(東京、六義園=六(むく)義(さ)、古今和歌集序文、和歌の六体)

 

<構成>池 築山 石組表現 蓬莱山や蓬莱島、鶴島、亀島などに見立てる手法 

太鼓橋、ジグザグ橋、灯籠、東屋、茶室、枯山水、白砂、借景

庭石、玉石、止め石、飛び石、坪庭、露地(茶庭)、水琴窟、役(やく)木(ぼく)(庭木)、竹垣、垣根(ヘッジ)、燈籠、 蹲、手水鉢、ししおどし、曲水の宴。

「庭木の五木」モッコク、モクセイ、マツ、カシワ、マキ。樹勢は桂(かつら)垣(がき)(笹垣)にみられる。「さび」の本義は「然(しか)び」で、音変して「然(さ)び」(河野喜雄氏による)。

 

○ししおどし(鹿威し、獅子脅し、鹿威し)

被害を与える鳥獣を追い払うために設けられた装置類の総称。かかし、鳴子など、中でも特に、添水(僧都、そうず)を指す。それは、水の力で音響を発生する。京都の詩仙堂などが有名。

 

○水琴窟(すいきんくつ)

手水鉢の近くの地中の空洞に水滴を落下させた音を反響させる。手水鉢の排水を処理する。洞水門(とうすいもん)、伏鉢水門、伏瓶水門ともいう。茶室前の蹲踞(つくばい)に併設。明治時代には盛ん。発せられた音は、ヘルムホルツ共鳴で増幅。 

「火の鳥水時計」(京都駅ビル)、水琴モニュメント(名古屋駅ビル12階)、モニュメント「くにうみの刻」(洲本市民広場)

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