« 2023年5月 | トップページ | 2023年7月 »

2023年6月

閑話休題 Vol.75「和菓子」(1)

「和菓子」は日本の伝統的な菓子、生菓子と干菓子。洋菓子に対する言葉で、餅菓子、羊羹、饅頭、最中、落雁、煎餅など。唐菓子、南蛮菓子。

油脂や香辛料、乳製品より米・麦などの穀類、小豆・大豆などの豆類、葛粉などのデンプン、糖を主原料。緑茶に合わせる。

元来の「菓子」は、果物や木の実。今も果物を「水菓子」。

 

<歴史>『古事記』『日本書紀』 垂仁天皇の命で田道間守が橘の実を。田道間守は菓祖神。

遣唐使の粟田真人が唐から唐果子(からくだもの)8種と果餅14種の唐菓子をもたらす。

奈良時代:加工食品としての菓子の意味を併せ持つ。

「唐菓子(からくだもの)」という料理が唐からもたらされる。米粉等を主材料に甘味料等で味付け、油で揚げたものが多い。

平安時代:『源氏物語』若菜に「椿餅(つばいもちゐ)」は、餅の粉に甘葛(あまずら)という甘味料をかけ椿の葉で包んだ餅菓子。

鎌倉時代:僧侶「お茶と和菓子」。喫茶の習慣(14世紀頃成立の『喫茶往来』)。

玄恵の『庭訓徃來』には、点心として羊羹、饂飩(うどん)、料理としての饅頭。

点心。1341年、饅頭は仁和寺の第二世龍山徳見に弟子入りした宋の林浄因が「奈良饅頭」を売り出す。羊豚の肉が餡。豆類餡に変わる。羊羹も小豆を使用となる。

室町時代:『職人歌合画本』に饅頭売り。砂糖饅頭(さたうまんぢう)、菜饅頭(さいまんぢう)。砂糖は、室町時代までは、蜂蜜や蔓草から採った甘葛、米などの穀実から作った水飴が主たる甘味料。ポルトガル船を介して砂糖が継続的に輸入。琉球産の黒砂糖、讃岐国などの国産砂糖「和三盆」。

室町時代:カステラ、ボーロ、カルメラ ポルトガル カステラ 鶏卵を食べることのなかった日本に転機。

江戸時代:和菓子は「百菓」繚乱。「銘」が付けられ始めるのも慶長・寛永年間頃(1596-1644)。元禄年間(1688-1704)には、琳派芸術の影響も受け、古典文学や四季折々の風情が菓子の意匠や銘のなかに取り込まれる。

庶民の間で駄菓子文化。売り歩き。江戸の飴は、穀物由来の甘味料。目黒の桐屋と雑司ヶ谷の川口屋が流行。飴売りのパフォーマンス。鎌倉節の飴売り。

節句は、元は「節日の供御(くご)」(「~供御」とはお供え)

「上菓子」は、高価な白砂糖を使う。「献上菓子」「下がりもの」

江戸菓子、京菓子「波牟(パン)」

「歌の裏ワザ」 Vol.18

〇特別メニュ

 

特別なメニュ(方法)ほど、個人によって、効果の出方が大きく違いますし、専門的な取り扱いが必要なのは、他の分野と変わりません。

トレーナーが元に戻す能力をもっていない(考えてもいない)とか、通用した人だけ(本人含めて)の経験でやることが多い場合は、気をつけましょう。

自分には合わないかもしれないし、もっとよい方法があるかもしれないのです。

ただ、今、出しやすい声、使いやすい体の使い方が、必ずしも本当のベストでないために、将来に対してトレーニングを行う、その判断がつきにくいのが大きなネックなのです。(方法やトレーナーとの相性と同じです。)

 

○口を大きく開けない

 

口をパクパクと開けすぎるのは、発声の邪魔です。しかし、まだ声の出にくい人は、表情でもフォローできるし、表情筋も鍛えるべきです。口の動きは発音に大切です。目的はそれぞれです。ただし、口を開けるのと口の中を開けるのと、喉を開けるのとは違います。

 

〇深さ

 

これは、イメージのことば“深い息”“深い声”です。

私自身は、浅い声から深い声をもつのに至ったのが、ヴォイトレで、声楽と役者声づくりなしには、今の声は得られなかったでしょう。そのおかげで8時間ぶっつづけでも、声は使えるし、あまり眠らなくともひどい風邪でも、声には異常をきたさなかったのです。トレーナーの仕事は、その強靭さゆえにできたのです。しかし、そこまでに声のトレーニングづけで10年近くかかっているのです。

今の私の処方には、かなり個人差があるのですが、当初は、声づくりを100パーセント、前提でのメニュにしていました。今は耳づくりを経て、感性、ものの本質をみることや創造性をプログラミングしつつあります。

 それでも、トレーニングのメニュや方法としてではなく、その結果として得られるものとして、深い呼吸や深い声を目的にしておくのは、一理あると思っています。

 

〇深い息と深い声

 

私が、お笑い芸人や役者、洋楽吹き替えの声優、ミュージカルの悪役声など、従来、日本では指導者がいなかったパワフルな声づくりができているのは、このおかげです。(欧米ではボイスティーチャー。しかし、声そのもののベースには触れない。彼らはすでに強く吐く息の上に声がのっていて強靭な喉をもっている。私の接してきた経験では、欧米人に日本人の欠点を理解するのは難しいようです。)

また外国人や日本の他分野の方にも、初対面第一声で、プロのトレーナーとわかってもらえるのも、このおかげです。私のできることが誰にでもできるものでない(生まれつき持っているもの+トレーニングの長い年月)とも思いますが、同じ条件を持っている人はいるので、試みるのは決して無駄ではないと思います。

 

〇シャウト

 

特に喉の強さについては、シャウトしたり、どなるだけで、喉に影響が出て、歌に支障が出る日本人は、一度、とことん考えてみるべきことに思われます。日本のシャウトするヴォーカルは、どうも30代後半くらいでボリュームやパワーを失っている人が多いからです。私がみるには、力で押しつける雑な発声と、音楽性よりも感情移入を優先して、喉に負担を与えすぎているからです。

 

〇フレージング

 

何よりも、呼吸を聞くくせをつけて欲しいのです。歌も芝居も、息と間が表現のすべてを握っています。

私が最初に注目したのは、外国人の強い息(ノイズ)と太い声(ハスキー)でした。特に女性は日本人とはかなり違います。

 

○考え方

 

考え方としては、

1.何でもないよりはあった方がよい

2.できないことは、本当に必要なのか

3.あっても使えなければ、使わなければいらない

4.本当に必要なものは何か

5.それをどうやって磨くのか

 

○声量

 

 声量は音響加工のできる今の音声の世界においては、もはや、絶対条件ではありません。かつては、雨天でもトタン屋根の体育館などで演じなくてはいけなかったような「役者声」の必要性も減ってきました。

そのためポップスも、昭和の頃までのような音色をもつヴォーカル(強い喉をもつ人)は少なくなりつつあります。

 時代も体のプロポーションも変わってきました。しかし、人間の体としては、昔も今も、欧米も日本も同じというところに私はベースをおいています。何事も基礎というのは、時代や地域でそう簡単に変わるものではありません。

 

踏まえるべきことは、

 1.今のベターの声

 2.将来のベストの声

 

 1.今の出しやすい声

 2.将来の出しやすい声

 

そんなことで影響されるような頼りのない声の鍛え方をすべきではないでしょう。

 

現状では、トレーナー(声そのものを動かせるクラシックは、高音でやや発音不明瞭でも許される)も情けないくらいの小さい高音でOKにしています。本物はパワフルに歌っている、歌には使っていなくても、そのくらいの声は出るので、トレーニングの目的は、そこにおきたいのですが・・・。(高音へのアプローチ)

 

人並みに声量がなくても、1オクターブしか声域がなくてもかまいません。そこを克服する必要は人によって違います。それに費やす労力を他に使うこともできます。

私は声量もないよりはあるほうがよい、それだけ体にそって声が出ているようになっているからと、思うのです。

 

〇シャッフル、16ビートが歌えない

 

 ジャズを歌うのに、ジャズ理論が必要なのかという人がいます。ヴォーカルは、原則として、一つの声で歌うだけのパートです。

「ジャズとは」とか「ロック」とか決め付けること自体、もともとの自由な精神に反します。

定番は、タンバリンかカスタネットを使ってみることですが、ドラム、ギターやベース(ピアノでも)で叩きながら演じてみましょう。スイングするのも同じです。

 

〇試行する

 

 私は日本人はなぜ、キィ(音高)とテンポをすでに歌った人(創唱者)や楽譜(原曲)に、疑いもなく合わせてしまうのか、不思議でした。

自分の表現創造よりも、あこがれのアーティストに同化したいところに基準があるのです。まずは、自由に試しつつ、最後に楽譜通りにしましょう。(ジャパンクールの今も、欧米舶来品の輸入大国の日本です。)

 

〇高い声

 

 高い声といってもいろいろとありますが、ハイトーンは歌にしか使わない特殊な声ともいえます。悲鳴や怒鳴るときに出る高い声は、日常の範囲の中で使われます。ただ感情が発声の原理を邪魔しますので、喉によくありません。厳密な再現性もありません。声色として応用して使う分、それるので、トレーニングでは、元に戻して行いましょう。(クールダウン)

「基礎教育のためのヴォイストレーニング」 Vol.10

〇声の効果の大きさを知る

 

 笑顔一つで好かれるといいます。本当に魅力的な笑顔って、とても難しいのです。買うことも作ることもできません。

 笑顔を磨く方法、わかりますか。笑っていないと、笑顔はできません。笑顔スクールみたいなものもあるようですが、だからといって、へらへら笑っていたらよいのではないのです。心から笑っていないと、よい笑顔にみえてきません。

 笑っているのに笑っているようにみえない弁護士さんがいます。例えとしてお聞きください。それは、職務上必要なことでもあり、かつ演出も入っているのでしょうが、仮にあなたが弁護士さんに何かをお願いするとき、相手に笑顔があるときとないとき、どちらが話しやすいでしょうか。お医者さんなら、どうですか。

 声も同じです。声を磨くには、自分のもっとも魅力的な声を出していくこと、それがもっとも大切なことです。

 「そんな声が出るなら苦労しないよ」と言われそうですね。そう、誰もが笑顔やにこやかな声の魅力を知っているのに使えない。それがどんなに効果的かをうまく使ってきた人ほどに経験して味わってきていないからです。

でも、あなたの身のまわりにいませんか。きっといます、魅力的にふるまっている人に。

 しかも、笑顔で魅力的な声とは、強く結びついているのです。

 

〇好かれる声のイメージ

 

 あなた自身の目標とする声のイメージをはっきりとさせてみましょう。 

 

A.みんなに好かれる声

  B.仕事で好かれる声

  C.友人として好かれる声

 

それぞれに、結構、違うことがわかりますね。

 

 声というと、まだどうも、はっきりしないと思われるときは、キャラクターから考えていくのもよいでしょう。キャラクターと声も、深い関係があります。

あなたの声やキャラクターを知るための作業です。楽しんでやってみましょう。

 まずは有名人を使って記入してみてください。よくありますね。結婚したい人、恋人にしたい人、上司にしたい人、そういう感じで、けっこうです。

 

        キャラクター   

  A.

  B.

  C.

 

〇あなたを取り巻く人と声のイメージ

 

 難しかったですか。でも一度やっておくと、次からは楽です。なぜなら、目だけでなく、耳でも、その人の声、話し方を無意識のうちに入れるようになるからです。

 次の作業はもっと簡単です。あなたの身近な人、親戚、友人、兄弟、両親など5人くらいの人の声のイメージを書いてみてください。

 

                声のイメージ

  1.    さん(性別   年齢   歳)

  2.

  3.

  4.

  5.

 

 

〇体験から声をみる

 

 シーン別に(体験)、あなたに残っている声のイメージを言葉と一緒に書き出してみましょう。

 

 1.あなたが印象に残っている声

  2.あなたが印象に残ったときのシーン

  3.そのときの相手の声

  4.そのときの自分の声

 

        相手    状況    言葉    声のイメージ

  1.

  2.

  3.

  4.

 

 思い出ついでに、より深いシーンに入りましょう。次の3つについて、ことばや声について、それぞれ考えてみましょう。

 

  1.いい体験ができたとき

  2.その体験にときめいたとき

  3.何かを実現するとき

 

 次に声から思いつくシーンをあげてみましょう。

 

  1.とても嬉しかった声

  2.とてもつらかった声

  3.とても心に残った声

 

〇自分の声によって、好かれる相手が変わる

 

 あなたが好きなのに、相手から好かれないという経験はありませんか。それはあなたの努力だけでは、何ともしがたいこともあります。

たとえば、魅力の一つである声もまた、遺伝的なものや育ちなどにも深く関わっているからです。しかし、声は変えることもできます。つまり、魅かれ合う関係にも大きな影響を及ぼすのです。

 

 どんなに頭のよい人、かっこよい人でも、どうしても好きになれない人っていませんか。それも性格やセンスが合わないならともかく、何の不足もない人。なぜでしょう。

 もし、あなた以外の人には好かれるのに、あなたは好きでないという人がいたら、わかりやすいですね。

 そんなことを他の人に対して思ったこともないという人は、幸せだった人です。でも、だから幸せを逃しているということもあるのです。なぜなら、大嫌いな人がはっきりしていれば、大好きな人も浮びあがってくるからです。

 確かに人間としては、誰もわけ隔てなくつきあえる方がよいでしょう。しかし、本当の友だちというのは、一握り、その人だけというのですから、心おきなく生の感情、本音でやりとりしましょう。

 たとえば、何となく合わないというのは、その人の感じからくるのですが、多くの原因は、受けとめる側のあなたにあります。どんなにいい人でも、小さい頃、その人に似た人にいじめられていたら、近づくのも嫌でしょう。そういう人と、同じ匂いがする、同じ髪型だ、同じものを身につけているとしたら、第一印象では大きくマイナス評価してしまうのです。

声も同じです。どんなによい声でも、その声で叱られたり、怒鳴られた経験しかなければ、どきまきするものです。

 だから両親や兄弟、学校の先生や親戚の人の声は、あなたの意識のずっと深いところに大きな作用を及ぼしているのです。

 

〇行動しよう、声を出そう

 

 今は、判断できるレベルよりも、ずっとたくさんの情報を得ています。その結果、逆に行動しにくくなります。そうした情報から、結果を予測してしまうからです。情報があまりに多いため、手間をかけて比較することもできないので、選択の判断さえ、情報に任せてしまいます。

 やってもみないのに「やってもムリだよ」と思い、動かないのです。「やってムリなら、無駄、損した」という省エネ思考が、見受けられます。「やってムリなら恥ずかしいし、バカみたい」と安っぽいプライドに支配されてしまうのです。

 

声を出したり、他人に声をかけることも同じように思ってはいないかと、心配になります。

 「あなたは、この二日間、何も食べていません。お金も持っていません。どうすればよいでしょうか」

そのように聞けば、どうしますか。

「ネットで検索して調べます」と答えるかもしれません。何時間、ネットで調べても、お腹はふくれないでしょう。メールで食べものを送ってもらいますか。

 すぐに外に出て、通りがかりの人に片っ端から事情を話してみたら、どうでしょう。たぶん、あなたはすぐに一食分、食べられるでしょう。声をかけたからです。

 

いろんな情報を得たために、そのうち「できない」というのが口グセになるのなら、もったいないことです。

 「やってムリならやらない」というのと、「やってできなかった」というのは、まったく違います。そこで体験ができたら、その体験から学んでいけるからです。すると、次にまた、できなくても、少しは近づけるかもしれません。そうして学んでいけばよいのです。

 時間を費やして、情報だけとっても何も変わらないのです。

 

 すぐできてしまうものなどは、できたといわないのです。ただ、済んだだけです。できないようなことをやったから、できたというのです。成功、失敗を一時で決めないことも大切です。

 できないことをやり続けるのが、人生の醍醐味です。成功よりも、失敗したときに味わいがあります。人間関係も同じです。失敗しないと人のよさは味わえません。

 成功したときには、誰もが楽しく、その前の失敗談を話します。失敗せずに成功した人はいないのです。

 つまり、まず、試みることに意味があるのです。

 成功、失敗にわけるのでなく、成功かも失敗かも体験しないことが、もったいないことなのです。

 だから、行動しましょう。「はい、声を出しましょう」ということです。

「こだわりと自由」 No.382

自分のやりたいことで行き詰まったら、誰かのために何ができるかを考えてみるとよいでしょう。

 

何をしていようが、自分は自分で、オンリーワンです。

他の人と比べることはしなくてよいのです。

 

行っていることに、こだわっていくことです。

 

選択は、いつでも無限です。

いつでも、そのこだわりを捨てられるのです。

 

のびのびと行いながら、視野を広く保ちましょう。

« 2023年5月 | トップページ | 2023年7月 »

ブレスヴォイストレーニング研究所ホームページ

ブレスヴォイストレーニング研究所 レッスン受講資料請求

サイト内検索
ココログ最強検索 by 暴想

発声と音声表現のQ&A

ヴォイトレレッスンの日々

2.ヴォイトレの論点