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閑話休題 Vol.75「和菓子」(1)

「和菓子」は日本の伝統的な菓子、生菓子と干菓子。洋菓子に対する言葉で、餅菓子、羊羹、饅頭、最中、落雁、煎餅など。唐菓子、南蛮菓子。

油脂や香辛料、乳製品より米・麦などの穀類、小豆・大豆などの豆類、葛粉などのデンプン、糖を主原料。緑茶に合わせる。

元来の「菓子」は、果物や木の実。今も果物を「水菓子」。

 

<歴史>『古事記』『日本書紀』 垂仁天皇の命で田道間守が橘の実を。田道間守は菓祖神。

遣唐使の粟田真人が唐から唐果子(からくだもの)8種と果餅14種の唐菓子をもたらす。

奈良時代:加工食品としての菓子の意味を併せ持つ。

「唐菓子(からくだもの)」という料理が唐からもたらされる。米粉等を主材料に甘味料等で味付け、油で揚げたものが多い。

平安時代:『源氏物語』若菜に「椿餅(つばいもちゐ)」は、餅の粉に甘葛(あまずら)という甘味料をかけ椿の葉で包んだ餅菓子。

鎌倉時代:僧侶「お茶と和菓子」。喫茶の習慣(14世紀頃成立の『喫茶往来』)。

玄恵の『庭訓徃來』には、点心として羊羹、饂飩(うどん)、料理としての饅頭。

点心。1341年、饅頭は仁和寺の第二世龍山徳見に弟子入りした宋の林浄因が「奈良饅頭」を売り出す。羊豚の肉が餡。豆類餡に変わる。羊羹も小豆を使用となる。

室町時代:『職人歌合画本』に饅頭売り。砂糖饅頭(さたうまんぢう)、菜饅頭(さいまんぢう)。砂糖は、室町時代までは、蜂蜜や蔓草から採った甘葛、米などの穀実から作った水飴が主たる甘味料。ポルトガル船を介して砂糖が継続的に輸入。琉球産の黒砂糖、讃岐国などの国産砂糖「和三盆」。

室町時代:カステラ、ボーロ、カルメラ ポルトガル カステラ 鶏卵を食べることのなかった日本に転機。

江戸時代:和菓子は「百菓」繚乱。「銘」が付けられ始めるのも慶長・寛永年間頃(1596-1644)。元禄年間(1688-1704)には、琳派芸術の影響も受け、古典文学や四季折々の風情が菓子の意匠や銘のなかに取り込まれる。

庶民の間で駄菓子文化。売り歩き。江戸の飴は、穀物由来の甘味料。目黒の桐屋と雑司ヶ谷の川口屋が流行。飴売りのパフォーマンス。鎌倉節の飴売り。

節句は、元は「節日の供御(くご)」(「~供御」とはお供え)

「上菓子」は、高価な白砂糖を使う。「献上菓子」「下がりもの」

江戸菓子、京菓子「波牟(パン)」

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