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2024年8月

閑話休題 Vol.89「忍者」(1)

〇イメージと文化関連

 

忍者の呼び名の定着は、昭和30年代になってから。

 

世代別

20代、天誅シリーズ、コンピュータゲームの忍者、忍術

30代、NARUTO―ナルト― 漫画やテレビアニメ、映画

40代 忍者ハットリくん、 

50代  仮面の忍者赤影1969年 

60代 サスケ、カムイ伝、  

70代 忍びの者

 

「忍者ハットリくん」伊賀流の少年忍者ハットリカンゾウ、好敵手甲賀流のケムマキケムゾウ「あずみ」「カムイ伝」「バジリスク~甲賀忍法帖~」「くノ一ツバキの胸の内」

 

テレビドラマ『NHK大河ドラマ 真田丸』  NHK番組「伊賀忍者の森」

 

小笠原昨雲による軍学書「軍法侍用集」(1618年)巻六「忍びの巻上」

 

甲賀と伊賀

大正時代に流行した立川文庫 映画「忍術御前試合」(1957年)豊臣方で甲賀流忍術の大名人である戸沢白雲斎の子・虎若丸と徳川方で伊賀流忍術の大家である百地三太夫とその弟子・石川五右衛門とが大阪城で忍術対決。

 

〇海外での人気、イメージ

 

海外、特に欧米では、過酷な修行を積み重ねたスーパーマン

格闘技術、武器を駆使する暗殺者、特殊部隊

闇に紛れて人を殺すアサシンとかスーパーヒーロー

漫画『NARUTO -ナルト-』の影響

 

エンターテイメントに影響

研究対象として関心

実際に忍術を修行し経験する人も。

 

1967年に映画化『007は二度死ぬ』(小説は1964年)で、現代版忍者の海外での最初のイメージを作った。タイガー田中が率いる忍者たち。

 

1970年には、欧文による最初の英語の忍者解説書『見えない暗殺者』が出版。

 

1980年代には米国製ニンジャ映画の大ヒットでアメリカにニンジャブーム、ショー・コスギは100万ドルハリウッドスター。

 

アメコミからアニメ化された『ティーンエイジ・ミュータント・ニンジャ・タートルズ』やゲーム『ウィザードリィ』シリーズなど。

 

「ブレイド」(1998)、「Ninja(2009)、「ニンジャ・アサシン」(2009)

 

映画「ジョン・ウィック:パラベラム」で、キアヌ・リーヴスに忍者の印。

 

〇定義

 

忍者とは体系的かつ組織的な技術を有し、その術を持って城や他家に潜入して目的を遂げる可能性を秘めた間諜を言う。その技術には、天の利、地の利、人の利を読み取り、かつそれらの利を誘導、創作できる能力も含まれる。

 

忍びは非武士の忍者で、忍士(しのびざむらい)は、武士の忍者である。忍者は、忍び、または忍士を言う。(「忍者を科学する」)

 

サムライに並ぶ国際語、日本文化の1つ。

 

戦うのが忍者なのではなく、いかに戦わないようにするかが忍者

 

忍びには、堪える、秘密にする、隠れる、の他に、窃盗の意味。

 

日の丸のような赤い丸の中に、忍を書いて、忍びの本精神を表す、太陽とともに、純粋無垢、混じり気のない心根の意味合いがある。

 

忍耐に加え、残忍の忍も含む。いざとなれば、ひと刺し。ある。

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.14

〇ポピュラーの声の基準 強い声、ハスキーヴォイス

 

 本当のヴォイストレーニングは、声としては完全に統一できるのに近いところまで試みます。ポピュラーのヴォーカリスト(特に、ジャズ、ブルース、ゴスペルなど)は、芯のある声で歌っていることものです。

 高音や声量を獲得していくときに、いわゆる声楽的な美しい声をめざして高音域を獲得するために、響きをとるようなトレーニングをするより、音色でダイナミックに伝わる表現を優先するということです。(声楽は移調できないため、声域を必要とするという条件があります)

 こう考えると、最初は芯のある声を一つの状態としてイメージしつつ、より高い完成に変じることをめざすことが、ポピュラーとしては理にかなっていることがわかるでしょう。

 喉が弱い人ならば、なおさら、声の安定と安全のために、より高い完成度、つまり、無理なく疲れを残さない発声を、求めていけばよいのです。声を発声器官とともに人並みを超えたレベルまで鍛えていきます。

 

 一方、強い声、大きな声の人は、用心してください。せっかくの声を効果的に使いたいなら、完全なコントロールのために基本的なトレーニングをすべきです。(日本では、それだけでステージのテンションがあがり、できているように思うからです。)生じ大きな声が出るだけに、音楽的な部分で学べず、まとめられない人が多いからです。うまく歌うには、統一された声と音楽的感覚が不可欠です。

 ハードな声でステージをして、次の日に喉に影響の残らないヴォーカリストは、日本ではまれです。日頃からの基本づくりのトレーニングが大切なのです。

 ステージ、歌というのは、ヴォーカリストの最終的なレベルの個別問題です。たとえば、「ブルース・スプリングスティーンの声の出し方は正しいのか」という質問は意味がないのです。彼は、音楽の活動ができているのです。音楽や歌は、声を聴かせるわけではないのです。彼はそれで、ステージをもたせられるのですから、彼にとっては、それが正解です。実績があって、ヴォーカリストとして一番大切な魅力があって、大勢の支持してくれる人間がついているからです。

 「あなたが彼のような発声をしたとき喉がつぶれないか?」というのが問題であって、彼にとっての問題ではないということです。

 歌という作品は総合芸術です。喉が強いからよいというものではありません。ひとつのかたちにまとめて、ステージができるのなら問題ないのです。

 

 ハスキー・ヴォイスは喉声と混同されがちですが、一流のヴォーカリストなら、かなり身体を使う深い声のポジションをとった発声法をしています。かなり深いところで強く息(つまり身体)を使うと、あのような声になるのです。声帯が理想的に使われているかどうかは別にして、それなりの表現として動かしやすいのは、確かです。

 日本人で、そういう声をまねて、わざと声を潰している人がいます。声帯を力で押しつけると、マイクにも声が入りにくくなり、音域も狭くなります。声帯は弱いので、使い方を間違えると、壊れます。本当のハスキーヴォイスは、理にかなった使い方をして決して喉声ではないのです。深く統一された声で、やわらかくもしっとりとも出せるのです。

 

[フレーズを統一するトレーニング]

1)「ラ」で(「ドシラソファ」で高いところから低いところ)

2)「ラ」で(「ドシシ♭ララ♭」で高いところから低いところ)

3)「ラ」で(「ミレドレミ」で高いところから低いところ)

4)「ラ」で(「ドソファミレド」で高いところから低いところ)

5)「ラ」で(「ソソソファミ」で高いところから低いところ)

 

[フレーズを動かすトレーニング]

1)あまいゆめを(「ドシラソファ」で高いところから低いところ)

2)あーいしていた(「ドシシ♭ララ♭」で高いところから低いところ)

3)きみーだけーに(「ミレドレミ」で高いところから低いところ)

4)もう二度とーは(「ドソファミレド」で高いところから低いところ)

5)ふたーりだけ(「ソソソファミ」で高いところから低いところ)

「よい声になれるヴォイストレーニング~声の科学」 Vol.12

〇息苦しい声をなめらかな声に

 

相撲を取り終えた力士のインタビューでは、「ハアッハアッ」と息の上がった状態の声です。息が安定しないと、とても聞き苦しくなります。急激な運動をしたあとに、体を曲げ、肩を上下し胸が動くのは、体が酸素を急に取り込もうとしているためです。こういうときに、間に合わないために胸式呼吸が行われるのです。しかし、これは吸気優先であり、吐気でコントロールするには不適切な状態といえます。

しかし、平常でも息苦しく話す人がいます。「息苦しいならもっと吸えばいい」と考えがちですが、そうではありません。この場合はうまく吐くことができていないのです。

息は吐いたら入ってくるのです。ですから、あなたの声が息苦しく聞こえるのならば、問題は呼吸と発声(声立て)です。息が無駄に抜けているときは、口や舌に気をつけることです。息のコントロールカをつけ、長い息を使えるようにしましょう。腹筋や集中力も問われます。

 

・息苦しい、息のつまる、低くこもる声

アタックの部分に異常な成分が出てきている。声道を力でしめているのが原因。力士がいつも息苦しく、しめつけた声を出しているのは、取り組みのとき、異常な力を入れながら掛け声を出すので、それが普通の声の出し方になってしまったという見方ができる。

 

〇日本人はかすれ声が好き

 

日本人は、森進一さんや八代亜紀さんのようなハスキーな声を好みます。

尺八の渋い音色は、竹林をわたる風の音を理想としているそうです。風の音や虫など、しぜんの音は、かすれています。日本人が四季激しく移ろう日本の風土で育んできた感性、木や紙で作った家に聞こえてくる、風や雨の音に敏感に暮らしていたからでしょう。

日本人の好む音色に、サワリといわれるものがあります。これは、琵琶などで、弦の下にある小さな柱(フレット)に弦がかすかにふれ、うなりが生じることです。逆に日本人の浅い声の歌がどうして一つの音色でそろっていないのに、日本人には通じてしまうのかという理由にもなりそうです。

肉食の欧米人は立体的な顔であごが発達し、厚みのある体をしているため、体全体に共鳴させて発声します。日本人は、薄い小さい体のため、喉で絞って出していったのかもしれません。日本人の声は、喉の奥から上の方へあがっていくようで、カン高いのです。

 

〇息のもれる声、かすれる声

 

典型的なのは、明石家さんまさんや久本雅美さんの声です。職業上、喉に炎症を起こし、それが慢性化しています。声がガサガサしているときは、大体、喉の粘膜も荒れている。ノイズが出ている。これは、喉に炎症を起こし摩擦音が発生している状態である。粘膜にも異常がある。カラオケポリープというのは、声帯が炎症し、そこが腫れてポリープができてしまうこと。無理に喉を使いすぎるために起こる。日頃から、声をあまり使っていないのに、カラオケなどでいきなり声を張り上げたり、大声を出したりすると、炎症を起こしやすい。一曲歌ったら、喉を休ませたり、喉飴などで喉の粘膜を保護することが大切です。

 

〇かすれない声にしよう

 

息が効率よく声になっていないと、無駄に息もれしてしまいます。早く息がなくなって声が続かないということになります。呼気消費量が多いのです。これは声立て(息から声へ変換する)の問題です。

まずは体から大きな流れをもって、息を出すイメージにし、すべて効率的に声にすることです。いくら大きな声でも、かすれたり喉に詰まったりしていては、声は伸びやかに聞こえません。そういうときは、小さな声でことばを言うところから始めてみてください。少しずつ、大きな声にしていきます。かすれたら、やめて戻してください。

 

〇年をとるとノイズが出る

 

声にノイズが出ると、実年齢より上に見られがちです。声道の中の凹凸によって気流が渦を巻き、顔のしわと同じで、あればあるほど、高齢の声になってしまいます。

声の年齢を計る場合は、同じ音を続けて長く出してもらいます。口の形を同じにして、声を一定に伸ばしたときに、同じような一つの波形が出てくると、声が若いということになります。

年をとると、神経の伝達系や筋肉が衰え、口の形が一定でなかったり、空気の流れが一定ではなくなってくるので、 一つの波長と次の波長のところで、全く波形が変わってきます。その差を見ていくのが、年齢を調べるときのポイントです。つまり、声のノイズ成分が多くなると、年寄りの声に近づくということです。

また、こういう声の波形から、どういう職業の人かということがわかってきます。いつも大きな声を出していたりすると、セリの仲買人や八百屋の人とか、喉の炎症があれば、煙草を吸う人とか、そういう予測がつけられます。

 

・ハスキーな声

喉をしめがちである。データからもノイズが出ている。若干、高い周波数が少ない傾向があるが、一般的にハスキーな声というと、日頃から喉でしめた声を出しているといえる。

 

〇声の老化を止める

 

自分の声の中には、年齢が若い成分が出ている部分が必ずあるので、その声を重点的に使うようにします。どういうしゃべり方であれば、若く聞こえるか。何をしゃべっているところが、一番若いのか、そして、なぜそこがよかったのか、ということを追求していって、そこを使うようにすることです。一人ひとりによって違ってくるのです。

明石家さんまさんの声は、60代半ばくらいの声です。ノイズ成分が多く、慢性的な炎症が起きています。さんまさんの場合、引き笑いのときが、一番ノイズ成分が少なくて若いのです。ですから、そこを使うようにと、おもしろおかしく言っていたわけですが、さんまさんは、いわゆる声の使いすぎなのです。一番よいことは休ませることです。

人間というのは、一度引っかいたところを、引っかき、また同じところを何度も何度も引っかくということをやります。するとそこが慢性化してしまうのです。いわゆる痔と同じです。また同じところが切れてしまう。結果的に切れている同じところを切って、また新しい組織を生み出さなくてはいけないのです。

声の場合も、声の炎症を抑えるしかありません。そのためには、漢方薬や花梨のエキス、のど飴などもよいでしょう。

 

〇細い声や弱々しい声も個性になる

 

声は個人差の大きいものです。使う声量や声域、声質もさまざまです。声が太いと力強く、声が細いとどうしても弱々しく聞こえるものです。しかし、声が細い人は、それが自分の声が本来もっている個性なのですから、そこに磨きをかけるつもりでトレーニングをしてみることです。

トレーニングでは、声が大きくなる人もあまり変わらない人もいます。もともと声の小さい人は、無理に大きくするよりも大切なことがあります。細くてもよく通り、張りのある声であれば、充分に通用します。

もちろん、あまり声を出してこなかった人は、目一杯チャレンジしてみてください。いくら太い声で声量があっても、無理して出しているうちはよくありません。大きな声の人は、大きさに頼って雑なままになりがちです。

「やってみて、大きく変わることも、あまり変わらないこともある」のです。やってから考えたらよいでしょう。それも自分の声の個性を知ることになります。

 

〇タカタのトークの秘密

 

TVを見ている人の購買欲を高め、思わず買わせてしまうという、ジャパネットたかたの高田明社長のトーク術には、どんな秘密が隠されているのでしょうか。

彼の声を分析してみると、低い声から高い声まで、周波数成分が幅広く出ていて、表現力が豊かといえます。しかも、人間の耳の感度のいい周波数が強く出ているのが特徴的です。主婦が掃除機をかけていても聞こえるくらいに、よく通る質のよい声なのです。

加えて、売り文句のキーワードをゆっくり印象づけて繰り返す方法は、振り込め詐欺の手法にも共通しています。

「天敵、ライバル、問題となる相手をもつ」 No.396

緊張関係のある相手というのは、大切です。

刺激にもなるし、本能的に何かしら、意欲が湧いてくるものです。

 

まわりが心地よい人ばかりでは、人間、ぼけるだけではないでしょうか。

何の発想も出てこないし、生きる力さえ失われるかもしれません。

 

どこかでぶつかるとか、うまくいかなくなるとか、人生に、障害は、適度に必要です。

考えるトレーニングにもなり、それを乗り越えていくことで、処世術も身に付いていきます。

 

生きることに対する緊張感を失ってしまっては、ダメです。

気にくわない人、自分とうまくいかない人、批判する人をあえて、まわりにおき、自ら、接することに努めましょう。

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