閑話休題 Vol.90「忍者」(2)
〇現在との関わり
忍術伝書 伊賀と甲賀の万川集海、紀州藩の正忍記、服部半蔵の忍秘伝
神武不殺 針と切(きれ)
密法伝来の三密行法、身口意―印を結び、呪文を唱え、神仏に願う、気合と呼吸法
二重息吹―静かに長い呼吸を繰り返し、次に逆呼吸で行う。臍下丹田。
有声無声の気合い、「エイ」、「ヤア」、「トゥ」、「ハッ」
「忍者は乱定剣(らんじょうけん)といって、箸でも爪楊枝でも何でも打って刺せなければいけません」
「忍術というのは型にとらわれないもの、一つの固定観念にとらわれずに自由に発想を転換して、自由な価値観を身につける」
「人間にとって、死とは一番のストレス、内から湧き出る恐れや不安をみつめ、逃げずに乗り越える鍛錬を積むこと」
「日本文化を凝縮したもの」 日本文化の根本には神道
神道には表と裏があり、裏が本物・本質 日本を裏で動かしてきたのが忍びの者 忍ぶということは自分を消すこと、自分を消すことで相手の意識や時代の変化、過去・未来とも繋がって感じられるようになる。
摩訶不思議な術で敵をくらますイメージは、山伏の使った術が悪党や地侍へと引き継がれたもの。
禅の教義なども、正忍記の極秘伝
現存する忍術書には、交際術・対話術・記憶術・伝達術・呪術・医学・薬学・食物・天文・気象・遁甲・火薬など、研究。
忍びの条件は、智恵のある人、記憶力のよい人、コミュニケーション能力に秀でた人
忍者の心得 目立たない。敵を作らない。友人を多く持つ。サムライの心得「義、勇、仁」
忍者は名は残さずとも任務を完遂して生還すること
同じ動きをしても先週と今週では感覚の差があるし、感覚が同じでも動画を撮ってみると違う場合もある。だから感覚、コンディション、動作の質を絶えずチェックしていく。
「用意」には「気をつける、意を用いる」の語義がある
「忍道」もあり、その理念 以忍成和(忍を以て和を成す)
忍術は生きて帰るための生存術であり、武術は忍術の一部
“術”から“道”への変化 乱世の忍術とは盗む術
忍術の忍は堪忍の忍、現代における忍術とは“忍耐の術”
皆が耐え忍ぶ心をもっていれば、そこに「和」が生まれます。
「行」には終わりがなく「業」には卒業がある。
「何事にもじっと耐え忍び、心は鉄壁で動揺せず、内には残忍の意味合いを秘めながら、争いを避け人々とは合意していく心こそが、忍びの根本なのである。」
自立、サバイバルのための全ての手段、人間関係、心を読み取る、観察眼、体力温存、健康寿命、メンタル、食料確保と保存、薬の制作、
〇諜報活動
忍者は、隠密行動を得意とし、諜報活動をしていました。
例えば、ギリシャ神話で描かれた「トロイの木馬」などが有名です。古代中国の兵法書「孫子」では、兵法に離間工作の方法、敵の間者を二重スパイとして活用する方法など。「スパイ」は敵側の諜報員、「エージェント」は味方側の諜報員を指します。中国語でも、敵側を「間諜」(かんじゃ)「細作」(さいさく)「姦細」(かんさい)、味方側を工作人員や政治指導員などと区別します。