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2025年5月

閑話休題 Vol.98「盆栽」

お盆に土や砂、石、コケなどを配して、自然の景色をつくり、鑑賞する。中国や日本の伝統芸術。庭園、盆栽、生け花と同様に、自然の美を立体的に写実、表現しようとする立体造形芸術である。樹木単体の容姿から自然の美を想起させる盆栽とは異なり、配置や景色の工夫をこらす。

 

〇歴史

 

盆景は、盆石(ぼんせき)、盆庭(ぼんてい)、盆山(ぼんさん)などと呼ばれ、形として表現。

鎌倉時代1309年制作といわれる春日権現験記絵。

1620年(元和6年)、桂離宮を造営するにあたり、桂宮の指示で庭師に庭の見本、箱庭の始まり。中国からも盆景の技法が伝来。

江戸時代には盆景の本が出版。

1870年ごろ橋本市蔵が盆景の復興。

1890年ごろ和泉智川が化土(けと、泥炭の一種。挿し木を植え付ける)で山岳や奇岩などを造型する方法。盆景は発展。

1916年の昭和天皇立太子礼に、日比谷公園で菊花展と共に出展される。

 

〇手法

 

モチーフとしては、岩上の松や奥山の滝瀑など。

化土を用いた盆景では練ったものを金属製のヘラで岩石に造型。

人や動物、家屋を表現するために、焼き物、木彫を配置。一般的に長期に保存することはできない。

 

「縮小」極小主義 ミニチュアリズム、ジオラマ、箱庭

一寸法師や桃太郎や牛若丸 “小さな巨人”「小人」小人伝説 日本神話にはスクナヒコナ

「ひな」「まめ」「小屋」「小豆」

「細工」「小細工」

ごはん茶碗、文庫本、コンサイス辞典、カラオケルーム、カプセルホテル、ウサギ小屋

トランジスタ、ウォークマン

万葉集 萩は141首 藤 桜 日本では美「うつくし」は、「くはし(細し)

短編小説 掌篇小説 岡田三郎、武野藤介、川端康成、俳句

 

6つの「縮み志向」の型「『縮み』志向の日本人」(学生社1982)で李御寧(イ・オリョン)

[入籠(いれこ)] 「込める」、俳句で「の」による入籠、「東海の小島の磯の白砂に…」。

[扇型] 扇子は落語、大相撲などで見立てる。折り畳み傘、カップヌードル、着物たたむ。

[姉様人形型] こけし、盆栽、模型、フィギュアやミニチュア志向。

「仮名」や「どうもどうも」を使う。

[折詰弁当型]  行器(ほかい)、曲げわっぱ、破籠(わりご)、提げ重、重箱など松花堂弁当 (栄久庵憲司は「幕の内弁当の美学」)

「詰める」のが日本人、「見詰める」「詰めが甘い」「張り詰める」「大詰め」「詰め込み学習」「缶詰」

[能面型] 「動きを止める美意識」「動きを縮めている」

歌舞伎の見得、お茶のお点前、剣道の仕草、相撲の仕切り、弓の準備、書道の呼吸、小笠原流の礼法

[紋章型] 「凝る」凝り性 日本の紋章 「組」「名刺」

 

「引き寄せ」美の一部を引き寄せた。小さくしながら大きなイメージ「いけどり」「寄物陳思」借景、枯山水の石立 石庭

「見立て」 生け花(活花・立花)にも転用。曾呂利新左衛門が6尺の鉢に桜を盛って吉野山に見立てた。

室町期の華道書『仙伝抄』では、生け花のための枝ぶりには、「陰、陽、嶺、滝、市、尾」を感じるようにと指南。

「縮みの歴史は、ハサミの歴史」利休の朝顔一輪、着物の裁縫、折り紙、盆栽、俳句の「切れ字」

「座」の文化、侘び茶、草庵、「囲ひ」(茶室の古い呼称)、躙口(にじりぐち)、床の間の花器、茶掛け、露地、飛び石など「市中の山居」の縮景

一期一会「時を切る」

「数寄」の文化 「寄席」「寄席鍋」

「縮みあがる」「縮こまる」「小さきもの」「盆景感覚」

“編集”取り交ぜ、組み合わせ、数奇のフィルターが必要、過剰で余白のないのはよくない。

「アワセ・カサネ・キソイ・ソロイ」(松岡正剛)

 

 

参考文献:Wikipediaほか

「ヴォーカルトレーニングの全て」 Vol.23

〇力だけで声を伸ばすのは、無理がある

 それでは、身体の力を思いっきり使っていたら、声がうまく出るようになるのでしょうか。いえ、そんなことをすると多くの人は、喉をしめ、無理につくった声で出すので、喉を痛めてしまい、却って上達を妨げてしまいます。息だけが強く出て、喉がかすれたり、口のなかでキンキンひびいたりするだけでしょう。

 ホームランは、素振りだけしていたら打てるかというと、これは、また無理でしょう。いかに正しいフォームでも、ピッチャーが投げる球を読み、その球筋をタイミングよく一瞬に叩かない限り、ヒットにすらなりません。

 となると、バッターは球をよく見ることはもとより、ピッチャーの心理やフォームから、瞬時にイメージを描き、それを無意識ともいえるほど素早い反射で行動に移しているわけです。これを呼吸を合わせるといいます。身体の力を最大限効率のよい声として使うためには、そのように反射的に動く鍛えられた身体も呼吸も必要なのです。

 身体からいくら、息を吐いても、それだけでは声になりません。声になるベストのポイントを見つけ、最小限で最大の効果をあげる発声にしていかなくてはなりません。

 このときのイメージこそ、先に述べた音楽的、そして表現としての完成イメージなのです。

 声が強く出せたり、大きくできることも、大切です。しかし、それが歌に使えるためには、このイメージをしっかりと構築することです。

確実に声にするトレーニング

 次のことばを自分の最も出しやすいキィでなるべく強く太く大きく出してみてください。充分に息を保ち、最後までかすれないように、ひとつの表現にまとまって聞こえるようにしてみてください。ことばがバラバラに聞こえたり、一つの流れから、はみ出さないことです。息がコントロールできることが大切です。

1.つめたいことば

2.あなたのあいが

3.ひとりぼっちの旅の果て

4.あしたのクリスマス

5.去年の夏の砂浜に

〇発声らしい歌い方から逃れよ

 ヴォーカリストにはヴォーカリストの身体があります。一般の人はヴォーカリストのように自由に声が出せません。思うままに表現できません。それはさらに、声を使う技術と自分の表現したい音のイメージを一致させる必要があるからです。それができないとやはり、歌えません。ですから、身体をヴォーカリストにしていくとともにその身体がもたらす声に、より一層の関心を払ってください。おのずと表現の現われる声としていくのです。

 スポーツのトレーニングをやり始めたばかりの人と同様、ヴォイストレーニングも、慣れるまではトレーニングも緊張して余計なところばかり力が入り、うまくできないものです。

 声は心理的影響に大きく左右されますから、アマチュアでも自信をもって歌うと、それなりにうまく聞こえます。中途半端に発声に関心がいっているときの方が、歌えません。しかし、一所懸命のあまり、そういう時期のあることは決して悪いことではないのです。ただ、少しでも早く表現ということに関心をもつことによって、イメージと身体で音声をコントロールしていくことを覚えていきましょう。

 ことばからイメージを思い浮かべ、それを声にするトレーニングです。

1.あいのあまい

2.ゆめからさめたら

3.古びた表紙の本

4.ぶどう園のむこうに

5.いつもいた黒いネコ

6.テーブルにひじをついて

7.駅に舞い降りた雪の

〇イメージの形成

 それでは、そのイメージを具体的にどのように描くかということです。そこで、歌の原点に戻ります。

 よい歌を聞き、その歌を歌いたくて、ワクワクしたときの気分を思い出してください。そこで聞いて、心に残った曲のなかで心にひっかかっている音(声)のイメージをモチーフとします。

 聞いたときに思わず口ずさんでしまったという歌、それこそが心に感じて、しぜんと、自分の口を動かしてしまうというイメージの形成の状態です。

 何を緊張してがんばって歌わなくてはいけないのでしょうか。楽しくて始めたはずです。こんなに楽しいことをやっているのに、なぜ、しかめっつらしなくてはいけないのでしょうか。そうなる人は、耐えず、自問してください。そして、笑みがこみあげてくる、嬉しい楽しい、おもしろい、こういう状態になったら曲にアプローチしましょう(これはお客へのサービスということでステージマナーでもあり、さらにその人のステージの魅力でもあります)。歌おうなどと構えず、何かを伝えたくてその思いから口をついて、つい出てくるような出だしで入りましょう。直立不動、全身かちかちで、いったい、どうして歌が出てくるでしょうか。

 バッターもピッチャーも、リラックスと全身の解放が前提です。その上で集中することが、技術を確実に使うために必要な条件です。

 「ことばをいいたい、聞いてもらいたい、メロディを感じたい、感じさせたい、リズムを刻みたい、のって欲しい、美しい、きれい、おもしろい。それを味わって欲しい、そう、私の歌で。」そういうノリを失わないようにしましょう。

 よく聞き、理解し、ためにためて、心から歌に出すことです。歌を熟成させることを踏まえて、一球入魂します。そしたら、決して、喉を傷つけたりはしないはずです。

 あなたが歌っているとき、いつも心のなかで音楽が、美しくパワフルに鳴っているでしょうか。今一度、確かめてください。

 自分が好きな歌のフレーズを10個並べて、心のまかせるままに歌ってみてください。歌ったところから何かを感じとり、さらにその気持ちを入れて、繰り返してみてください。10回ずつ重ねてください。

〇無理厳禁、喉を開いて声を出す

 できることしかできないのですから、無理を重ねることは禁物です。無理に力を入れると、余計な緊張が生じ、その状態でさらに発声に悪いくせがつきます。これは致命傷です。当初の目的の正しい発声どころか、喉を正しく使うこと(喉を開いて声を出すということ)ができないばかりか、逆のことをやることになります。多くの人が、無理なトレーニングをやるから上達しないのです。その声のひびきは、不快なものとなりますから、これも正しく聞きとる耳さえあればわかるはずです。部分的な緊張を抜くためにも、身体が使えることが、身体全体で受けとめることが必要といえるわけです。

 まず、ことばを(この文章でもよいですから)大きな声で読んでみてください。それを録音してて聞いてください。そしたら、外に出て少し早いペースで500メートルほど歩いて戻ってきてください。息が深くなったところで読んでください。どちらがよいですか。案外と不快なひびきは、身体が動いていないときについているものでしょう。

〇正しく聞きとる耳

 ヴォーカリストとしての発声について、困難をきたすのは、何よりも正しい声、美しい声に対する判断が正確にできないことに原因があります。つまり、まず、本当によい声を知る努力が必要です。そしてそれを見つけるために執拗にがんばることです。つまり、声への関心を持続させることが必要なのです。

 たとえば次のような声は、どんなイメージがしますか。

□美しい声

□魅力的な声

□セクシーな声

□ハスキーな声

□心とかすような声

□甘ったるい声

□きびしい声

□硬い声

□鋭い声

□やわらかい声

 これを自分の声で表現してみましょう。俳優さんのように、しっかりと表現できましたか。

〇音へ集中コントロールすること(リズム、ピッチもふまえて)

 ことばが音にのって歌になります。そこにリズム、ピッチがついているのに、リズムやピッチのトレーニングというとそれだけしか集中できない人が多いようです。注意は、すべてにわたっていきとどき、統合されていなくてはなりません。一つに注意するのではなく、八方に注意を払うのです。

 集中していながらリラックスが必要なのです。どんなトレーニングも、できるかぎり、“音楽”ということば通りに、音を楽しむことです。思いをこめたことばを伝えることを忘れないことです。

 ここでは、何の楽譜でもよいですから用意して、「ラ」や「タン」でリズムだけのトレーニング、ピッチだけのトレーニングをやってみて、その声が表現に足るかをチェックしてみてください。リズムー音程をとるだけにつくられた薄っぺらい魅力のない声しか出なければ失格です。

(参考)ここまで述べたことをまとめておきます。

 音声を聞くこと=感覚に捉えること

 

 音声を出すこと=イメージ通りに歌うこと

 

1.技術、身体の不足→強化(と同時に、より緊密なイメージと感覚の結合)

 

2.見本との違いを知る→似させる

 

           →自分流に形成する

 

3.自分の目標とする声の設定→フォームをつくる

 

 (歌や音声の表現上のイメージの設定)

 

「最強トレーニング」 Vol.3

〇伝える必要性を意識しよう

 

声のよしあしには、伝える必要性を話し手がどの程度、意識して話しているかに負うところが大きいものです。たとえ、子供でも、本当に心から訴えたいことは、ことばが足らなくても、声で伝えることができるものです。その声がまわりの人の心を強く動かすこともあることでしょう。

ところが、そんな子どもでも、教室などで話すことを強いられたら、しどろもどろになりがちです。まして、急にスピーチなど、内容も考えていないことを、話す必要を感じないところで話すのは、難しいことです。

私も、自分ではっきりと知らないことを無理に話そうとして、うまくいかなかった経験があります。まして、何のために話すのかがわからずには、なかなかうまく話せません。

つまり、自分のよく知らないことや伝えたくないことは、うまく話せないものなのです。こういうときの声は、不安定で、よくありません。

 

〇声に表われる意志力

 

どのような声がもっともよく使えるかは、いろんな要素がたくさん働いているので、一概にはいえません。しかし、こうしてはいけない、こうしない方がよいということでは、いくつかあります。
 まず、話す意志が声にどう表われているかが問われます。人に伝えたいとか、わかって欲しいという意志が必要です。それがない話は、他の人に働きかけません。どんなによいことを話してみても、よい話だったという、よい印象を残さないのです。

実際に内容を考えて話したのは、あなただったのに、あとから誰かが説明して、はじめて皆が納得し、その人が考えたもののような印象になったという経験はありませんか。
 つまり、話をする以上、自信をもって自分の考えを主張するということが、第一の条件です。自信をもって堂々と声を使うことができたら、話す問題の半分は解決したのも同然です。うまく話せるということは、自分の伝えたいことをいかにしっかりと伝えられるかということなのです。

〇声で伝えることに専念する


 多くの人は、話すときに、伝えた結果、どうなるのかとか、こういうと人にどう思われるかなどとばかり、考えています。その場でまだ考えているということも少なくないようです。

内容をきちんとまとめていないから、自信をもって切り出せない。すると、身体から呼吸を使い、メリハリのきく声で話せなくなります。
 話した結果に対して責任をとる覚悟がないと、声に説得力が表われません。人に声を使うときは、いかにうまく伝えるかに全力を投じることです。歌い手がステージに立つときに、選曲のよしあしを考えてもしかたないでしょう。そこでは、ただ出し切るのみです。
 多くの人は、うまく話せないから自信がないといいます。すると自信がないから、うまく話せないという悪循環になります。

これは、いらないことを考えすぎるからです。声についても同じです。そのまえにしっかり考え、いい切ろうとしないから、うまくいかないのです。
 あなたは、話し手として期待されている役割を演じればよいだけです。多くの場合、すでに内容ももっているでしょう。そうでなければ、まずその準備をしっかりとやらなくてはなりません。

そして、誰でもあたりまえにいえる内容であっても、いかに皆にわかりやすく、うまく伝えるかということを練習するのです。どうせ話すなら、話す自分、声を出す自分を楽しむところまでいきたいものです。

 

〇話すことに専念するな

 

次に、話すことに一所懸命になるのはよいが、伝えることを忘れて話すことに専念していると、あなたの意志に反して、案外と伝わらないものです。いうなれば、自己陶酔したへたなカラオケと同じです。歌は歌えばよいのではなく、聞く人の心に伝えることが必要です。伝える努力が必要です。そこに気持ちがいっていなければ、うまく伝わることはありません。
 社長さんの話というのは、声ベタ、話ベタでも、案外と聞いている人にうまく伝わります。自分の考え、伝えたいことがしっかりとあり、それを伝えようと苦心して人に話をしてきた経験があるからでしょう。その努力がなければ、人は動かないし、会社はおかしくなってしまっていたことでしょう。

伝わるということは、話がうまいということではありません。話すというよりも語りかけるというほうが適切かもしれません。

 

〇話しすぎることに気をつけよう

 

私も、たくさん早く話せば多くのものを伝えられると、のべつまくなしにまくしたてていたときがありました。これは聞く人に労を強いることになります。

聞く人はたくさんのことを聞いて混乱したり、頭を疲れさせたいのではありません。わかりやすく心地よく話を聞いて、頭に負担をかけたくないのです。その場を楽したい、楽しみたいという人も多いのです。

そういうときは、自分の声を気にかけてみましょう。少しゆっくりめに、少していねいに声を出すのです。
 話しすぎて失敗するのは、最悪のパターンの一つです。つまり、聞く人への思いやりがないということで失格です。
 たった一分間でも、聞く人は短い人生の時間を、あなたの話を聞こうとしてくれています。そこでは、聞く人を思いやることからです。聞く人のことを絶えず、考え、自分の話を律することです。

 

〇感謝のことばが、口につくように

 

「ありがとうございます」

 毎日、いつでも、誰にでも使ってほしいことばが「ありがとうございます」です。

落とし物を拾ってもらった際に、「あら、いやだ……」ではなく、すかさず「ありがとうございます」がいえるようになりましょう。

 「ありがとうございます」をたくさん使える人ほど、感謝する気持ちを相手に伝えることができます。

これは、相手の心に働きかける、もっとも大切なことばです。

 

〇自分の声について正しく知ること


 なぜ声を出すことが苦手なのかという答えのほとんどは、声のトレーニングをしていないからといえるでしょう。

ここからは、実践的なトレーニングに入っていきます。

 

 まず、録音、録画できる機器(スマホでよい)を用意してください。

録画の方が、トータルのチェックができますが、ヴォイストレーニングでは、音声だけでチェックする方が効果的です。

次の順に録音しましょう(最初の記録になります)。

 

1.ことばを使う

「こんにちは、元気ですか。」

「みんな、ありがとう。」

 

2.役者になったつもりで話す<3分間>

 

「何か用かい(かしら)。」 

「どこへ行くんだ(行くの)。」

「それじゃあな(ね)」

 

3.自分の好きな詩(歌詞でもよい)を読む

 

4.新聞のコラムを読む

 

 そして、再生して聞いてみてください。 

どのように感じましたか。

 多くの人は、何だか自分の声ではないような、変な声のように感じるようです。しかし、この声こそ、あなたの今もっている生の声(に近い声)なのです。

自分でいつも聞いている自分の声は、内耳を通って聞こえる声、あなただけが自分の声と思っている声です。

もし、機器やマイクの性能のせいだと思うなら、他の人に聞いてください。

他の人の声も、いろいろと録って聞くとよいでしょう。

誰の声か、すぐにわかる、ということは、あなたの声も再生されている声が近いということなのです。

よくも悪くも、この声とつきあっていくのです。

ですから、この声を少しずつ、磨いていきます。

再生した自分の声が、素晴らしいと思えるようになるまで、がんばってください。

 

〇ヴォイス診断(  年 月 日)  [各5点満点]

 

再生した声をもとに、声の診断をしておきましょう。

1.ことばは、はっきりと聞こえるか。      

1・2345

2.息がしぜんに流れ、無理がないか。      

1・2345

3.声に潤いとつやがあるか。          

1・2345

4.若々しく魅力的な声であるか。        

1・2345

5.息苦しさが感じられず、安定しているか。   

1・2345

6.息のもれる音やかすれる音が入っていないか。 

1・2345

7.声が前にひびいているか。          

1・2345

8.音域にも音色にも余裕があるか。       

1・2345

9.小さな声も大きな声もきちんと聞こえるか。  

 12345

10.身体から声が出ていて喉をしめつけていないか。 

1・2345

 

〇声の鏡をもとう

 

いかがでしたか。でも、あまり心配しないでください。最初は誰でも思った以上に声をうまく使えていないものです。

まずは、声に関心をもつこと、そして、日常の生活のなかで、自分がどのような声を出しているのかを気をつけることです。それだけでも、まったく声に関心をもたずに毎日を過ごしている人に比べたら、随分と声がよくなるのです。

元々の声がよくないのではありません。今まで、声を意識してこなかったから、うまく使えないのは、当然のことでしょう。

 役者であれば、自分の表情、身振りが、他の人の眼にどう映っているのかは、鏡をみなくてもわかっています。だからこそ、人前で堂々と役になり切って演じることができるのです。しかし、そうなるまでには、何回も鏡や録画をみて、自分の表情・動作がどうなっているのかを確かめてきたわけです。こういうこともトレーニングするとよいでしょう。

 しかし、まずは、声に全神経を集中してください。

自分の声、他の人の声、声をプロとして使っている人(アナウンサー、声優、ナレーター、落語家など)の声とその使い方をしっかり聞くことです。

よい声をたくさん聞くと自分の声もよくなってきます。これも、ヴォイストレーニングの基本です。

 

 

「極意」 No.405

習い事から、その道の極意を得るには、

ブレークスルーが必要です。

 

わからないままにも、

何かしら、そこに意味のあることを

自分自身で、どこまで感じられるかです。

 

なにしろ、頭で理解できないし、

身体もそう動きません。

 

理解できて、身体でついていけるなら、

頭でも身体でも習得されているということです。

ですから、それは、まだ習得されていないことです。

 

それでも、どちらかが追いつかないなら、

まだ課題としてみえます。

練習を重ね、年月を経ることで、

頭も身体も自分のもっているところまでは

使えるようになることでしょう。

 

頭も身体も、追いつかないものは、

感覚的に、というしかありません。

 

感覚での意味づけは、直感的な問いです。

自分でもっているものを

そのプロセスを

意識から消すから、

ブレークスルーが生じるきっかけとなるのです。

 

人のまねは、もちろんですが、

そうして得てきたつもりの自分をも、

ときに消し去ることが、必要となるのです。

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