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「最強トレーニング」 Vol.7

〇ケースバイケースの声の使い方

 

話では、自分のいいたいことを伝えるのですから、相手を迷わせず、自分の話についていきたいと思わせたいものです。話が終わったら、くどくど語らず、そこでサッとひくというのも大切です。

 引き際の好感度も含めて、さわやかな印象を残しておくのです。

 そのために必要なことは、次の六つです。

 

(話し手に求められること) (聞く人の反応) (声の使い方) (例文)

1.明確な意図(方向) -こっちかい   やや強く張りのある声  「こちらにいらしてください」

2.信頼と安心感 -ついていくぞ   落ち着いた低くおごそかな声  「ご安心ください」

3.聞く人の利益 -ついていきたい   高めに明るく楽しそうに  「このようにすると、うまくいきますね」

4.具体的な方法 -ついていける   しっかりとゆっくりとした声で  「そのまま続けてください」

5.要所、ポイントのまとめ -ついてきたぞ   はっきりと明瞭で芯のある声  「このようになりました」

6.投げかけ -わかった、やれそうだ ありがとう   元気に快活にはずむように  「そうです。そのとおりです」

 

 これに必要なのが、1.話し手の態度、2.声での伝達技術、3.話の内容と価値、4.受け手の理解と納得です。

 つまり、話の内容もさることながら、それをどのように声で組み立てて、指し示し、相手の心に届かせるのかということです。

 

〇話の主筋をキープして、枝葉は声でそらす

 

話は本筋からそれても構わないのですが、それが聞く人にわからないことも少なくありません。つまり、ちょっとした脱線や余話も、聞く人によっては、その位置づけを説明しないと伝わりにくいものです。

うまく構成して話をのせていけば、聞く人は正しく判断できるようになるのですが、聞く人にも、いろんな人がいます。そこで迷いが生じると、話の効果が半減してしまいます。そういうときは、一度、話の流れを説明するとよいでしょう。わかっている人にも確認できて安心感がもたらされるし、一区切りともなります。

 いつ本筋がそれて、いつ戻ったのかを、声を少し変えて明示すると、とてもわかりやすくなります。声は大きさ、速さ、語り口と、いろんな変化をさせることができます。こういった枝葉は、話の腰を折っているのですから、適当なところで戻すことです。

話の幹だけでは、建前、能書きで、理屈としては通っても、納得してもらえるわけではありません。幹をより太く通すために、枝葉にそらすのですから、そこでわかりにくくなったら意味がありません。

 そういうときは、具体的な体験談を入れましょう。話がふくらみ、興味がひきたてられるようになります。もちろん、不要な枝葉は、思い切って捨てるべきです。

 枝葉である以上、幹とつながっていなくてはいけません。わかりにくいときは、そのマップを黒板で明示するくらいの親切心があってもよいでしょう。)

 

〇声での転換のトレーニング

 

ことばとともに声を変えることで、内容の転換をスムーズにできます。

<話をそらすとき>

「ちょっと脱線しますが」

「あ、そういえばちょっとこんな話があります」

<話を戻すとき>

「では、話を戻しまして」

「もとい(古い)」

「ちょっと話がそれましたね」

 

〇話を切り替えるときの声の使い方

 

声で次のような変化をさせてみましょう。

1.ゆっくりと

2.おもむろに

3.声をひそめて

4.息声をまぜて

5.低い声で

 

〇話に信頼性をもたせる声の使い方

 

話に信頼性をもたせるためには、話し手の態度に加え、声の使い方で補えます。

話のなかで、あまりに調子よく、よい話ばかりが続くと、まゆにつばもつけたくなります。

そういうときは、少し声を落としましょう。(低くして、ゆっくりと)いくつかの欠点も、あえて伝えるとよいでしょう。これは、結果として、よいところを強調して伝えることになります。

話にはいろんなタイプや切り出しがあります。ときに警告や不安をあおることにも、声はとても有効に使えます。

 

〇結びは余韻

 

何事も、結びは、もっとも大切です。エンディングが決まりそこなったら、どんなよい話も失敗です。そこだけでもうまくいけば、それまで、失敗していても救われます。ともかくここ一番の自信をもって、明るくさわやかにいい切りましょう。

話は、口から発されては消えていくから、確かなものとしては残りません。発されているところから消えます。残るのは、最後のフレーズの感じだからです。

 つまり、最後の(締めの)ことばと、声の余韻が話の印象の決め手となります。鐘の音と同じで、終わったあとに心に聞こえるものがあって、感じるのです。

 映画評論家の故淀川長治氏の「さよなら さよなら さよなら」、水野晴郎氏の「映画って本当にいいですね」

この二人の名は、名セリフとともに記憶されています。そういえば、捨てぜりふというのも、ダメ押し的に働いてくるものですね。

 

〇話の終わり方

 

「それではまとめておきます」、「本日、話したことは〇〇でしたね」のように、きちんとした声で、話を終わらせます。

□「終わりにします」とはいわなくてよい

□だらだら語りつなぐのはよくない

□終わるまえに、終わることを匂わせておくとよい

 

  • まとめることばのトレーニング

1.「要するに、これまで私の話してきたことは、一言で申し上げると…」

2.「本日の話のポイントは…」

3.「これまでの話をまとめてみますと、…ということになります」

要点を強調し、要領よくまとめましょう。

 

  • 締めのことばのトレーニング

1.「本日は貴重なお時間をいただきありがとうございました」

2.「ご静聴ありがとうございました」

丁寧に、感謝の気持ちを込めていいましょう。

 

〇強く主張するエンディング

 

願望の結び、決意の表明というエンディングもあります。雰囲気を盛り上げて、力強く短く結ぶのは、選挙演説でおなじみですね。

それに対して、問題提起型というのは、断定せず、聞く人に考えてもらうときの、エンディングです。自分の結論を強いず、考えてもらうのです。

 

1.決意表明型

「必ずお役に立てます!」

「皆様のお力添えにかかっています!」

「皆さんのご協力を切に望むしだいであります!」

「私は〇〇ということを肝に命じ、断固として、〇〇する所存です!」

「必ずしや〇〇であると信じています」

「この決意で一杯です!」

「〇〇〇〇でありたいものです!」

「〇〇〇を、ここでお約束致します!」

 

2.問題提起型

「これからは皆さんは〇〇してください」

「〇〇していこうではありませんか」

 

  • 来客への挨拶と別れ際のひとことのトレーニング

ていねいにゆっくりと名残惜しさを声ににじませてみてください。

1.「遠いところお越しいただきましてありがとうございました」

2.「お寒い中をご来社いただきましてありがとうございました」

3.「本日はお忙しい中をわざわざお運びいただき恐れ入りました」

4.「わざわざご足労いただきましてありがとうございました」

5.「では、明後日にお待ちしておりますので」

6.「では、あとはよろしくお願いいたします」

7.「部長の××さんにもよろしくお伝えください」

8.「お気をつけてお帰りください」

9.「では、ご連絡をお待ちしております」

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3-1.声の話」カテゴリの記事

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